塗装予備知識

外壁塗装で下塗りを甘く見ると後悔!失敗例から学ぶ本当の重要性

外壁塗装を考えている方の中には、「下塗りなんてどれも一緒」「どうせ最後に色を塗るから目立たないでしょ」と思っている方も少なくありません。しかし、実際にはこの“下塗り”こそが、塗装の持ちや美しさを左右する非常に重要な工程です。

せっかく高い費用をかけて外壁塗装をしても、下塗りが不十分だったために数年で塗膜が剥がれたり、見た目がまだらになったりして後悔したという声もあります。見た目には分かりにくい部分だからこそ、施工の良し悪しが出やすく、業者選びの判断ポイントにもなるのです。

本記事では、「外壁塗装で下塗りを甘く見るとどうなるか」「なぜ失敗につながるのか」、そして「後悔しないために知っておきたい下塗りの基本とポイント」について詳しく解説します。
これから外壁塗装を検討される方はもちろん、見積もりを比較検討している最中の方にも役立つ内容になっています。

 

外壁塗装における下塗りの本当の役割とは

外壁塗装というと、どうしても仕上がりの色やツヤに目がいきがちですが、実際にはその美しさや耐久性を長持ちさせるために、最も重要なのが「下塗り」の工程です。塗装の三工程(下塗り・中塗り・上塗り)のうち、下塗りはすべての土台になる部分であり、ここをおろそかにしてしまうと、どれほど高価な塗料を使っても意味がなくなってしまいます。ここでは、下塗りの具体的な役割について解説します。

 

塗料の密着性を高める接着機能

まず、下塗りには「接着剤」としての機能があります。新たに塗装する上塗り塗料が外壁にしっかりと定着するように、下塗り材がその橋渡しの役目を果たします。外壁の表面は、日々の紫外線や雨風によって劣化し、粉状の物質(チョーキング)を発生させていることもあります。そのまま上塗りをしても、しっかりと定着せず、すぐに剥がれてしまうリスクがあるのです。下塗りは塗膜全体の寿命を左右する第一歩として、非常に大切です。

 

外壁材への塗料吸い込みを抑える

また、下塗りは外壁の吸水性を抑える役割も担っています。とくにモルタルやサイディングなどの素材は、劣化が進むと塗料を吸い込みやすくなり、仕上がりにムラが出たり、艶が出なかったりする原因になります。下塗りを行うことで、上塗り塗料が表面にしっかりと留まり、均一な仕上がりになります

 

劣化部分の補修と表面調整

さらに、下塗りは外壁の微細なヒビ割れや凹凸を埋める「補修材」としての役割も果たします。下地の状態を整えずに塗装すると、ヒビ割れがそのまま浮き上がり、せっかくの塗装が台無しになる可能性もあります。フィラーという下塗り材を使用すれば、こうした小さな劣化部分を滑らかに整えることができ、美しい塗装の土台が完成します。

このように、見た目ではあまり分からない下塗りですが、その役割は非常に多岐にわたり、かつ重要です。

 

下塗りを甘く見た場合に起こる失敗例

下塗りの重要性が理解されず、適当な処理で済まされた場合、完成直後は一見きれいに見えても、時間の経過とともに様々な問題が表面化してきます。塗装工事を依頼する側からは見えにくい工程だからこそ、「下塗りをしっかりやってくれるかどうか」は信頼できる業者選びの基準にもなります。ここでは、実際に下塗りを軽視した結果として起きる典型的な失敗例を紹介します。

 

施工後すぐの塗膜の剥がれ

最もよくあるのが、塗装から1~2年で塗膜がペリペリと剥がれてくるケースです。本来であれば、外壁塗装の耐久年数は10年程度が目安ですが、下塗りが不十分だと、塗料が外壁に密着していないために、わずかな衝撃や雨風だけでも塗膜が浮きやすくなってしまいます。下塗りを適切に行うことで、塗料は外壁と一体化し、長期間にわたり剥がれにくくなります

 

色ムラ・艶ムラの発生

下塗り材は、塗料の吸い込みを防ぐ役割もあるため、これがなされていないと、同じ塗料を使っても場所によって色味が違ったり、光沢の出方にムラが出たりします。「なんだか塗装の色がまだらに見える」「艶が全然ない箇所がある」といった不満が起きるのは、下地の吸水率が均一でないことが大きな原因です。きちんと下塗りをしていれば、こうした仕上がりの不満は大きく防げます。

 

耐久年数の大幅な短縮

適正な下塗りがなされていないと、表面的には何年か持つように見えても、実際には塗膜内部から劣化が進行しており、知らない間に外壁全体の防水性能が低下します。その結果、5~6年ほどで再塗装が必要になり、余計な出費がかかるケースも多く見られます。こうしたトラブルは、特に低価格を売りにしている業者にありがちで、工程を省いてコストを削減している場合があるため注意が必要です。

このように、下塗りを軽視すると、せっかくの外壁塗装が台無しになることもあります。

 

下塗り材の種類とそれぞれの特徴

外壁塗装の仕上がりと耐久性に大きく関わる下塗り材は、外壁の素材や状態に応じて使い分ける必要があります。一言に「下塗り」といっても、用途に応じた複数の種類があり、それぞれに役割や特性が異なります。誤った選定をすれば、せっかくの塗装も台無しになってしまうこともあるため、最低限の知識を押さえておくことが大切です。ここでは代表的な下塗り材とその特徴について詳しく紹介します。

 

シーラー:吸い込み防止と密着向上

シーラーは下塗り材の中でも最もよく使われる基本的な種類です。役割は主に「塗料の吸い込みを防ぐ」「上塗り塗料との密着性を高める」ことにあります。特に劣化が進んだモルタル外壁やサイディングボードでは、塗料が吸収されやすくなるため、シーラーで吸水性を抑えることで色ムラや剥がれの防止につながります。透明タイプと白色タイプがあり、白色は特に色の発色を整える効果も期待できます。

 

フィラー:ひび割れ補修と下地調整

フィラーは、主にモルタル外壁などに見られる細かいひび割れを埋めたり、表面の凹凸を整えたりするために使われる下塗り材です。ペースト状で厚みがあるため、下地の凹凸を滑らかに整えるのに適しており、その後の上塗りの仕上がりが格段に良くなります。ただし、密着力はシーラーに比べて劣るため、素材によっては併用することもあります。

 

プライマー:素材に応じた下地強化

金属素材や一部の特殊な外壁材には、プライマーが用いられます。プライマーには素材と塗料との密着性を高める役割があり、特に鉄部にはサビ止め効果を兼ね備えた「防錆プライマー」が使われます。また、アルミやステンレス、塩ビ素材など、密着が難しい材料に塗装を行う際にも、プライマーの使用が不可欠です。

このように、外壁材の種類や状態に応じて適切な下塗り材を選ぶことが、塗装の長持ちと美しい仕上がりに直結します。

 

下塗りの重要性を理解したうえでの正しい施工方法

いくら優れた塗料や高機能な下塗り材を使っても、その施工方法が誤っていれば効果を最大限に発揮することはできません。塗装工事は「工程を省かず、手を抜かない」ことがもっとも大切です。ここでは、下塗りを正しく行うために必要な基本の流れと、注意すべきポイントを具体的に解説していきます。

 

高圧洗浄と下地の乾燥が鍵

まず、塗装に入る前の下準備として「高圧洗浄」が必須です。外壁表面には長年の汚れやカビ、藻、ほこりなどが蓄積しており、これをしっかり落とさないまま下塗りを行うと、塗料が密着せず早期剥がれの原因になります。高圧洗浄後は最低でも1日以上の乾燥期間を確保し、外壁が十分に乾いたことを確認してから次の工程に移ります。湿った状態で塗装をすると、膨れや浮きが発生する危険があります

 

外壁材に合わせた適切な塗料選び

下塗り材は、外壁材や劣化の進行具合によって最適な種類が異なります。モルタルや窯業系サイディングにはシーラーやフィラー、金属には防錆プライマーなど、素材に応じて選定することで、塗料が持つ本来の性能を最大限に引き出せます。また、築年数や過去の塗装歴も加味して判断する必要があり、経験豊富な業者ほどその見極めが正確です。

 

規定の塗布量と乾燥時間の厳守

正しい下塗り施工において最も重要なのが「塗布量と乾燥時間の管理」です。下塗り材にはそれぞれメーカーが定めた塗布量と乾燥時間があり、これを守らないと塗膜が所定の性能を発揮できません。たとえば、速乾を理由に厚塗りせず乾かす工程を飛ばしたり、逆に早く仕上げたいからと未乾燥の状態で上塗りを重ねてしまうと、施工不良の原因になります。確実な塗布と適切な乾燥時間の確保が、結果としてトラブルを未然に防ぐことにつながるのです

このように、正しい知識と丁寧な施工があってこそ、下塗りは塗装の品質を支える重要な工程となります。

 

間違った施工を見抜くチェックポイント

外壁塗装工事は、完成後すぐには良し悪しが分かりにくく、数年経ってから問題が発覚することも少なくありません。とくに下塗りは見た目で判断しにくいため、施工の質を見極めるにはいくつかのポイントを押さえておく必要があります。ここでは、施工の良し悪しを見抜くための具体的なチェック項目を紹介します。

 

下塗りが見た目で確認できるか

施工中、下塗りの色が上塗りとは異なる場合、塗装途中で現場を見学すれば下塗りが施されているかどうかが確認できます。シーラーやプライマーには透明なものもありますが、白色やグレーなど色がついているタイプであれば、施工の進捗が目で見て分かりやすくなります。また、上塗りを急いで進めているように感じた場合は、下塗りがきちんと乾いているかも確認する必要があります。

 

作業工程や使用塗料の説明があるか

信頼できる業者は、使用する塗料の種類や施工工程について丁寧な説明を行ってくれます。どのような下塗り材を使うのか、どんな役割を果たすのか、そしてどのような手順で作業を進めるのかを事前に明示してくれるかどうかは、判断材料の一つです。「これは企業秘密です」「説明は不要です」などと言う業者には注意が必要です。

 

施工前後の写真を提供しているか

きちんとした業者であれば、施工前・施工中・施工後の写真を記録として提出してくれることが多くあります。下塗りを行った段階の写真があれば、実際に作業がなされていることの証明になりますし、不安があればその場で確認も可能です。このような「見える化」に取り組んでいる業者であれば、安心して任せることができるでしょう。

これらのチェックポイントを知っておけば、悪質な業者による手抜き工事や工程省略を未然に防ぎ、安心できる塗装工事を進めることができます。

 

ペイントショップ栄和がこだわる下塗りの品質

外壁塗装の品質を左右する下塗りの工程に対し、ペイントショップ栄和では特別なこだわりを持って取り組んでいます。単に塗るだけではなく、素材や現場の状況を見極めたうえで、もっとも適した施工方法を選び抜いています。ここでは、他社とは異なる視点で下塗りに力を入れている理由や、その特徴について詳しく紹介します。

 

豊富な現場経験による素材診断

業界45年の現場経験に裏打ちされた確かな目で、外壁材や既存塗膜の劣化状況を一つひとつ丁寧に確認しています。目視や触診を通じて外壁の状態を見極め、適した下塗り材を正確に選定。たとえばチョーキング現象が起きている場合は吸い込み防止のシーラー、ひび割れがあれば厚塗り用のフィラーなど、最も効果が発揮される組み合わせを判断します。その場しのぎではない、長く持たせるための施工を常に意識した対応が特長です。

 

適正価格で中間マージンが発生しない直接施工

施工はすべて自社で一貫して行うため、外注費や中間マージンが発生しません。これは施工費用を適正に保ちつつ、品質を下げることなく作業を実現する上で非常に大きなメリットです。また、依頼者と施工者の間に第三者が入らないため、意見のすれ違いや認識のズレといったトラブルが起きにくいことも安心材料の一つです。

 

塗料の長持ちを最優先にした施工方針

一時的な見た目の良さではなく、数年後も後悔しない塗装を第一に考えています。そのため、塗装前の下地処理や下塗りに時間と手間を惜しまず取り組みます。高性能な塗料を使うこと以上に、素材に合わせた塗り分けと適正な施工手順の実行が、塗膜の寿命を大きく左右することを知っているからこそ、必要な工程は一切省かずに進めています。また、不要な施工や不自然な追加提案は行わず、信頼関係に基づいた提案を心がけています。

 

まとめ

外壁塗装における下塗りは、単なる下準備ではなく、塗膜の密着性や耐久性、仕上がりの美しさを大きく左右する極めて重要な工程です。表面には見えにくい部分ですが、この段階での施工の質が、数年後の外壁の状態に直接関わってきます。

下塗りを省略したり、不適切な材料を選んだりすることで、塗膜の剥がれや色ムラ、早期劣化といったトラブルが発生するリスクは非常に高まります。一方で、外壁材の種類や劣化具合に応じた下塗り材を正しく選び、丁寧な施工を行うことで、仕上がりの美しさだけでなく、10年以上にわたり塗装が機能し続ける外壁を維持することも可能です。

ペイントショップ栄和では、下塗りの重要性を深く理解し、すべての工程において丁寧で確実な施工を行っています。経験豊富な職人が現場を見極め、余計な工事をすすめることなく、必要な施工だけを的確に提案しています。「見えない部分こそ丁寧に」を大切にし、お客様に長く安心いただける塗装を目指しています。

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