塗装予備知識
塗料の選び方を間違えるとどうなる?よくある失敗とその対策!
外壁や屋根の塗装を検討している中で、「どの塗料がいいのか分からない」「業者に任せれば大丈夫かな」と感じていませんか?見た目は同じように見える塗料でも、その性能や耐久性、コストは大きく異なります。そして、塗料選びを間違えると「すぐに剥がれた」「色が全然違った」など、工事後に後悔するケースも少なくありません。特に戸建て住宅の所有者やアパート・工場などの管理をしている方にとって、塗装は数年に一度の大きな出費となるため、絶対に失敗したくないはずです。本記事では、「塗料選びでありがちな失敗例」から「塗料の種類と特徴」「選び方のコツ」まで、知っておくと役立つ知識を分かりやすくご紹介していきます。まずは最初に、「塗料の選び方で失敗するとどうなるのか」を見ていきましょう。
塗料の選び方で失敗するとどうなる?
塗装工事において塗料選びは非常に重要な要素ですが、「どれを選んでもそれほど違いはないのでは?」と安易に考えてしまうと、思わぬトラブルにつながることがあります。塗料は種類や性能によって特徴が大きく異なり、それぞれの建物や環境に合ったものを選ばなければ、劣化や仕上がりの不満、さらには追加の出費が発生する原因にもなります。ここでは、よくある塗料選びの失敗例とその影響を紹介します。
耐久性が低くてすぐに劣化する
安価な塗料を選んだ結果、数年で塗膜が剥がれたり色褪せたりしてしまうというトラブルは非常に多く見られます。とくに紫外線や雨風の影響を受けやすい外壁や屋根では、耐久性に優れた塗料を選ぶことが長持ちの鍵になります。初期費用は安くても、再塗装が早まることで長期的には高くつくケースもあります。
見た目が思っていた色と違う
カタログや小さな色見本で選んだ塗料の色が、実際に外壁に塗ってみたら思ったよりも明るかったり、濃かったりするというのもよくある失敗です。面積効果と呼ばれる現象によって、実際の仕上がりはサンプルと異なって見えるため、できれば大きめの塗り板サンプルや現地での色確認を行うことが理想的です。
下地との相性が悪く剥がれてしまう
外壁の素材に合っていない塗料を選ぶと、数ヶ月〜数年で塗膜が浮いたり、剥がれたりすることがあります。例えば、モルタルや金属、サイディングなど、それぞれの素材には適した下塗りや塗料があります。素材の診断や下地処理を怠ると、せっかくの塗料の性能が発揮されず、トラブルの原因となります。
これらの失敗は、塗料についての正しい知識が不足していたり、業者がしっかり説明してくれなかった場合に起こりやすいです。
塗料の種類とそれぞれの特徴を知ろう
塗装に使われる塗料には、素材や性能、価格に応じたさまざまな種類があります。それぞれに長所と短所があり、使用する場所や目的に合わせて選ぶことが大切です。ここでは代表的な塗料の種類を挙げ、それぞれの特徴と選ぶ際のポイントを解説します。
アクリル塗料の特徴と注意点
アクリル塗料は比較的価格が安く、発色が良いため、一時的な美観を求める場所に適しています。しかし、耐久性は他の塗料に比べて劣り、5年以内で劣化が始まることもあります。現在では住宅の外壁に使用されることは少なくなっていますが、短期間の使用を前提とする場合や予算を抑えたいときに選ばれることがあります。
ウレタン塗料の使いどころ
ウレタン塗料は柔軟性に優れており、ひび割れしやすい素材にもなじみやすい特性があります。価格も比較的手頃で、耐用年数は7〜10年ほどとされています。ただし、紫外線に弱いため、直射日光が強く当たる場所にはあまり向いていません。雨樋や木部など、部分的な塗装には今でも広く使用されています。
シリコン塗料とフッ素塗料の違い
現在、最も主流となっているのがシリコン塗料です。価格と耐久性のバランスが良く、10〜15年程度の耐用年数があり、多くの住宅で採用されています。対して、フッ素塗料は価格が高いものの、非常に高い耐久性(15〜20年)を誇り、公共施設や高層ビルにも使われることがあります。費用はかかりますが、長期的に塗り替え回数を減らせるという利点があります。
このように、塗料はそれぞれに特徴があり、目的や予算、施工環境に応じて選ぶ必要があります。
塗料選びで重視すべき4つのポイント
塗料にはさまざまな種類がありますが、「何を基準に選べばいいのか分からない」という声も少なくありません。価格や耐久性だけでなく、施工環境や見た目の希望など、複数の要素をバランスよく考えることが理想です。ここでは、塗料を選ぶ際に特に意識したい4つのポイントをご紹介します。
耐久年数とライフサイクルコスト
塗料ごとに異なる「耐用年数」は、塗装の計画において非常に重要です。価格が安い塗料でも耐久年数が短ければ、結果として再塗装の頻度が高くなり、トータルコストがかさむ可能性があります。長い目で見たときの費用対効果、いわゆるライフサイクルコストを考えることが、賢い選択につながります。
塗装する部位との相性
外壁や屋根、雨戸、ベランダなど、塗装する部位によって適した塗料は異なります。たとえば、屋根には高い耐熱性が求められますし、外壁には防カビ・防藻性能が重視されることもあります。それぞれの部位と使用環境に適した塗料を選ぶことで、仕上がりも美しく長持ちします。
環境と健康への配慮
近年では、環境や健康に配慮した塗料のニーズも高まっています。揮発性有機化合物(VOC)の少ない水性塗料や、臭いの少ないタイプは、小さな子どもや高齢者がいる家庭でも安心です。また、塗料の種類によっては、施工中の臭いが強く、日常生活に支障をきたすこともあるため、環境や健康面も重要な選定基準です。
見た目のイメージと色の再現性
色選びも塗料選びの大きな要素です。カタログで見た色と、実際に壁に塗った色が異なることはよくあります。特に外壁は面積が大きいため、明るく見えたり暗く見えたりする「面積効果」に注意が必要です。色の失敗を避けるためには、大きめの色見本を外で確認することや、試し塗りを依頼するのもおすすめです。
これらのポイントを事前に把握しておけば、納得のいく塗料選びができ、施工後に「こんなはずじゃなかった」と後悔することもありません。
業者に任せきりにすると起きるトラブル
「塗料のことはよくわからないから、業者にお任せで…」という方は少なくありません。しかし、すべてを任せきりにすることで、あとになって「こんなはずじゃなかった」と後悔するケースも多く見られます。ここでは、業者に任せっぱなしで起こりがちなトラブルを紹介し、事前に確認すべきポイントをお伝えします。
安価な塗料で説明不足のまま工事される
見積もりには「外壁塗装一式」などと記載されていても、実際にはグレードの低い塗料が使用されていたというケースがあります。説明がなかったり、質問しても明確な答えが返ってこなかったりする場合は要注意です。使用する塗料の種類や特徴、耐久性について、契約前に詳しい説明を受けておくことが大切です。
耐用年数や保証内容の誤解
「この塗料なら15年持ちます」と言われたのに、実際は5年で色あせや剥がれが出たという話もあります。これは、塗料そのものの耐用年数と、実際の施工条件が一致していなかったことが原因です。メーカーが出している耐久年数は、理想的な条件で施工された場合のものであり、日当たり・湿気・周辺環境によって変動します。また、保証内容についても、書面で範囲や期間を明記してもらうことが重要です。
変更が効かないまま進行するケースも
工事が始まってから「やっぱりこの色じゃなかったかも…」と気づいても、すでに塗装が始まっていて変更できないということもあります。こうした事態を防ぐには、色の最終決定を慎重に行い、業者と十分な打ち合わせをしておくことが必要です。特に外壁など広範囲を塗装する場合は、試し塗りをお願いするなど、イメージを具体化してから進めましょう。
こうしたトラブルは、業者の説明不足だけでなく、施主側が事前に情報を把握していないことでも起こり得ます。
後悔しないための塗料選びのコツ
塗料選びは、建物の保護や美観に直結する重要なポイントです。「任せてよかった」「思った通りの仕上がりだった」と満足するためには、いくつかの工夫と確認が必要です。ここでは、失敗を防ぎ、後悔しないための塗料選びのコツを紹介します。
複数の塗料を比較してもらう
業者から一種類だけ塗料を提示された場合、それが最適とは限りません。グレードや価格、耐久性の異なる複数の塗料を提案してもらい、それぞれの違いを説明してもらうことで、納得感のある選択が可能になります。「この塗料が一番良い」と断言する業者よりも、複数の選択肢を丁寧に比較してくれる業者の方が信頼できます。
施工後のイメージを共有する
色選びや仕上がりのイメージ違いによる後悔を防ぐために、カラーシミュレーションや塗り板サンプルなどを活用して、具体的な完成像を共有することが大切です。外での見え方や光の当たり方によっても印象は変わるため、できるだけ実物に近い環境で確認しておくと安心です。
事前に塗料の説明を受ける
どのような塗料が使われるのか、性能・耐久年数・価格・注意点について業者からきちんと説明を受けることは、後悔を防ぐ上で欠かせません。資料やカタログを見ながら説明してくれるか、質問に対して明確に答えてくれるかも、業者選びの判断材料になります。
これらのポイントを踏まえて選ぶことで、工事後に「もっとこうしておけばよかった」と思うことを防ぐことができます。
ペイントショップ栄和が考える「長く持つ塗料」とは
塗料は見た目を美しくするためだけではなく、「いかに長く建物を守れるか」が非常に重要です。ペイントショップ栄和では、「とにかく長く持つ塗料」にこだわり、見た目の仕上がりと機能性の両立を実現しています。ここでは、現場での経験に基づいた塗料選びの基準と、当社の施工体制についてご紹介します。
現場診断に基づく最適な塗料提案
すべての建物が同じ条件ではないからこそ、現地調査による素材診断や劣化状況の確認を徹底しています。下地の状態や周辺環境、日当たりや湿気などを総合的に見て、「その建物に合う塗料はどれか」を判断します。カタログに書かれたスペックだけで塗料を選ぶのではなく、現場の実情に即した提案を大切にしています。
塗料の性能を最大限に活かす施工体制
どれだけ良い塗料を使っても、下地処理や施工工程を守らなければ性能は発揮されません。当社では、下塗り・中塗り・上塗りの工程をすべて丁寧に行い、塗料が本来持つ機能を最大限に活かすよう心がけています。また、気象条件や乾燥時間にも配慮し、手抜きのない施工で長持ちする塗膜を実現します。
費用と品質のバランス重視のご提案
「とにかく高い塗料がいい」という考えではなく、予算に応じた中で、最も長持ちする塗料を選ぶことを重視しています。無理に高額な塗料を勧めることはなく、あくまで「この条件ならこれがベスト」と自分が依頼するつもりで提案するのが特徴です。費用だけでなく、将来のメンテナンス頻度まで含めたご提案を行います。
塗料の性能を活かすには、知識と経験が不可欠です。見えない部分にこそ手を抜かず、長く持つ塗装を本気で目指しているのが、ペイントショップ栄和の塗料選びです。
まとめ
塗料選びは、外壁や屋根の見た目を整えるだけでなく、建物全体の寿命やメンテナンス費用にも大きな影響を与える大切な要素です。耐久性や素材との相性、環境への配慮など、様々な観点から慎重に選ぶことで、塗装工事の満足度を大きく高めることができます。
よくある失敗としては、価格だけで塗料を選んでしまったり、色のイメージ違いがあったり、下地との相性が合わずに塗膜が早く剥がれてしまうといったケースが挙げられます。こうしたトラブルを避けるためには、複数の塗料を比較し、施工イメージを業者と共有しながら、丁寧に選ぶことが求められます。
ペイントショップ栄和では、現場診断をもとに最適な塗料をご提案し、塗料の性能を最大限に発揮できるよう、すべての工程を責任を持って丁寧に施工しています。耐久性とコストのバランスを考慮した、長く安心できる塗装をご希望の方は、ぜひ一度ご相談ください。

