塗装予備知識
こんなセリフきいた事ありませんか?・・・
この塗料は30年いや半永久的です。 ~それは営業の手口?~
少なくとも塗装において、30年以上大丈夫、という太鼓判を押せる塗料は残念ながらありません。ましてや、半永久的なんて、魔法でも使わない限りありえないことです。
だいたい少し考えていただければ分かると思いますが、塗装というものは、新築から10年から15年経過して、初めて外壁の塗り替えをされる方がほとんどです。その塗り替えから、30年も美観を保つことができるというのは信じがたい話です。
今、関西ペイントや、日本ペイントなど、代表される塗料メーカーが数知れずありますが、最高級の仕様をしてもメーカー保証は最大、無機質塗料で20年間です。(下地の状況によりけりですが・・)【一般塗料では10年です】
ですから、塗り替えをしてから徐々に劣化が始まりますが、○○塗料は、シリコン樹脂だから、10年、○○塗料は超寿命塗料で最大20年は大丈夫ですよ。
とご説明するのが親切で、30年以上大丈夫と言うのは、お客様に対しての、工事をいただきたいが為の、オーバートークだと気づいてくださいね。(近年、塗料メーカーより、夏場の温度が年々高くなり、太陽からの紫外線も年々強くなっており、紫外線が原因で劣化する塗料への影響として、期待耐用年数は、落ちるといわれております。)
モニターにしますから
「お宅様は通りに面していますから、当社の施工現場として宣伝になりますので。特別価格にてご奉仕いたします。当社の宣伝になれば、ご近所でも評判に成り当社としても、ありがたいですから。」よく耳にする言葉ですけど、どなた様にもそういう類の言葉を言っているようです。お気を付けください。
通常価格は150万円ですが、今回に限り100万円にします。
いかにも今回だけとか、特別だとかを強調したり、50万円も値引きしたりするのはおかしいと思います。最初お話したように、定価というものはあってないようなものですから、どの価格を基準に設定しているのかが問題になります。
当然、商売ですから利益無しでできるわけはありません。たとえ50万円値引きしても、きっちり利益は確保しているでしょう。ということは通常は、50万円も暴利を取っているのでしょうか?
塗装工事の工事原価のほとんどは、人件費(技術料)と材料代だと考えてください。普通、見積価格が適正であれば、15から20%以上の値引きはでき無いと私は考えます。ですから30%以上も値引きができるとしたら、最初から上乗せしていたり、手抜き工事をするつもりなのかとしか考えられません。
今やらないと大変なことに・・・
「今塗り替えをしないと壁が欠落しますよ。」「内部の木材が腐ってしまいますよ。」「屋根瓦が飛んでしまいますよ。」これらの言葉は危機感をあおらせて、早く契約に持ち込もうとしている言葉だと思います。
確かに建物が劣化して危険な状態にある場合もありますが、そんな場合は、塗り替えどころではなく、もっと根本的な修繕・改修が必要になります。塗装表面の劣化だけで、すぐ危険な状態になるというのは考えにくく、あくまで“そろそろ外壁の塗り替えの時期です。ご計画を”ということなのです。
他によく耳にするのは、「今やらないと膨大な費用が掛かります。」という言葉。通常よほどの自然現象(地震や大型台風)でも無い限り、半年や1年くらいで費用が大きく変わることはありえません。
その他いろいろな言葉で、お客様の気を引こうとしますが、それらのほとんどは営業成績を上げたい一念からくる言葉です。
最近では、近所をやっているので・・・今契約いただければ、足場の移動が楽だから足場代金は無料にします。 などなど・・・
もちろん私を含めて営業成績を上げたいのは誰しも同じことですが、契約を急がせようというのはルール違反。あなたが“したい”という気持ちになるのが一番なのですね。