塗装予備知識
塗料の種類で変わる?塗装の周期と選び方のポイント
塗装の周期は、塗料の種類や外壁・屋根の素材によって意外と大きく変わります。新築から10年ほど経って、そろそろ塗り替えを検討しているけれど、どの塗料を選べば良いか分からないという方も多いのではないでしょうか。価格だけで選んでしまうと、数年で再び塗装が必要になることもあります。
また、外壁や屋根の状態、立地環境によっても塗装の持ちは異なるため、一律の目安では判断しきれないケースも少なくありません。塗料ごとの特徴を知り、今の住まいに合った周期を見極めることが大切です。
この記事では、塗料の種類ごとの耐用年数や、塗装周期に影響する外的要因、施工時に気をつけたいポイントなどを詳しく解説していきます。
塗装の周期は塗料の種類でどう変わる?
外壁や屋根の塗装は、使われている塗料によっておおよその塗り替え時期が異なります。耐用年数は素材ごとに差があり、適切な時期を見極めることで建物の保護にもつながります。それぞれの塗料が持つ特徴と、おおよその目安となる年数を知っておくことが役立ちます。
アクリル・ウレタン系塗料の特徴と耐用年数
アクリル塗料は、比較的価格が低く手軽に使えるため、以前は住宅にも多く用いられてきました。ただ、紫外線や雨風に弱く、塗膜が劣化しやすい傾向があります。一般的には5年から7年程度で再塗装が必要になることが多く、現在では使用頻度は減ってきています。
一方、ウレタン塗料はアクリルよりも少し耐久性があり、おおむね7〜10年が目安とされています。細かな部分にもしっかり密着するため、雨樋や窓枠まわりなどに向いていますが、外壁全体に使用する場合は耐久性とのバランスを見ながら選ぶことが大切です。
シリコン塗料の耐久性とコストのバランス
現在、多くの住宅で使われているのがシリコン系の塗料です。価格と耐久性のバランスが取れており、塗り替えの目安は10年から13年程度とされています。紫外線や雨に強く、汚れも付きにくいため、比較的メンテナンスの手間を減らせる点も特長です。
ただし、同じシリコン系でも製品ごとに性能に差があり、名前だけでは判断しにくい場合があります。信頼できる施工業者に製品の具体的な仕様を聞いてみると、より納得のいく選び方ができるかもしれません。
フッ素・無機塗料の長寿命と初期コストの関係
フッ素塗料や無機塗料は、公共施設や商業ビルなどでも使われることがあり、比較的高い耐久性を持っています。一般住宅でも選ばれることがあり、塗り替えの目安は15〜20年ほどとされています。風雨や紫外線に対する強さがあり、美観も長く保ちやすいのが特長です。
初期の費用はやや高めになりますが、塗り替えの頻度を抑えられるため、長期的に見て安心感につながる面もあります。できるだけ塗装の手間を減らしたいと考える方には、検討してみる価値のある塗料といえるでしょう。
外壁や屋根の素材によって異なる塗装のタイミング
建物の塗装時期を考える際、塗料の性能だけでなく、外壁や屋根の素材に目を向けることも大切です。素材ごとに耐久性や劣化の仕方が異なるため、どのくらいの頻度で塗り替えを行うべきかにも違いが出てきます。
サイディング・モルタル外壁の場合
住宅の外壁として多く使われているのが、窯業系サイディングとモルタル壁です。サイディングは塗膜によって表面が保護されており、紫外線や雨によって徐々に色あせや劣化が進んでいきます。おおよそ10年ほどを目安に塗り替えを考えると、外観だけでなく防水性の維持にもつながります。
モルタル壁は、表面に細かいひびが入りやすい傾向があります。初期の段階では目立たないこともありますが、放っておくと水分が内部に入り込み、建物全体に悪影響を及ぼす可能性もあるため注意が必要です。早めの補修と塗装によって、そうしたリスクを減らせます。
瓦・スレート・金属屋根に適した塗装時期
屋根は外壁以上に風雨や紫外線の影響を受けやすい場所です。そのため、素材ごとの性質をふまえて適した時期に手を入れておくことが建物の保全につながります。
スレート屋根は、多くの住宅で見られる一般的な素材ですが、表面の塗膜が徐々に薄くなり、防水機能が弱まっていきます。目安としては10年前後での塗り替えがすすめられています。
金属屋根(例:ガルバリウム鋼板など)は、耐久性が高いものの、傷や塗膜の剥がれからサビが出てしまうこともあります。そのため、こまめな点検と必要に応じた塗装が長持ちにつながります。
瓦屋根については、陶器瓦のように塗装が不要なものもありますが、セメント瓦やモニエル瓦は表面が塗装によって保護されているため、色あせや劣化が目立つ前に塗り直しましょう。
素材の劣化サインを見逃さないことが重要
外壁や屋根の素材ごとに異なるサインを見逃さないことが、塗装のタイミングを見極めるうえで大切です。たとえば、外壁に白い粉がつくチョーキング現象、細かいひび割れ、色の変化などは、塗膜が劣化してきているサインといえます。
また、屋根の場合は、サビやコケの発生、塗膜のはがれなどもチェックポイントです。これらの変化は目に見える形で現れることが多いため、日ごろから気にかけておくと、状態が悪化する前に対処しやすくなります。
塗装周期を左右する外的要因
塗装のもち具合は、塗料の種類や建物の素材だけでは判断できません。周囲の環境や立地条件によっても、塗膜の劣化のスピードは変わります。できるだけ長くきれいな状態を保つためには、外から受ける影響についても知っておくと役立ちます。
日当たりや風雨の影響
建物の外壁や屋根は、毎日さまざまな気象条件にさらされています。中でも、日差しの強い南面や西面は、紫外線の影響を受けやすく、色あせやひび割れが目立ちやすくなります。風の強い地域では、砂やほこりが表面を傷つけ、塗膜が薄れていくこともあります。
また、北側の壁は直射日光が当たりにくいため湿気が残りやすく、藻やカビが発生しやすくなります。場所ごとに異なる劣化の要因を理解しておくと、塗装の計画も立てやすくなります。
周囲の環境や立地条件
海が近い地域や工場が多いエリアでは、塩分や化学物質を含んだ空気が塗膜に影響することがあります。これにより、通常よりも劣化が早まることがあるため注意が必要です。
また、湿度が高く風通しの悪い場所では、外壁が乾きにくくなり、コケやカビの発生が目立ちやすくなります。こうした地域では、定期的な点検を行い、変化に気づいたら早めに対処しましょう。
築年数やこれまでの施工履歴も関係する
これまでにどのような塗装がされてきたかによっても、次の塗り替えのタイミングは変わってきます。使用された塗料の種類や、前回の施工時の仕上がり具合によって、劣化の進み方に差が出ることがあります。
さらに、築年数が進んでいる建物では、塗膜だけでなく下地の劣化も進んでいる可能性があるため、表面だけで判断せず、必要に応じて専門的な点検を受けることも大切です。状態に合わせて丁寧に対応することで、長持ちする塗装につながります。
塗装の耐久性を高める施工の工夫
塗装の寿命を延ばすには、塗料の性能だけでなく、作業の手順や管理の仕方も関係してきます。見えない部分ほど丁寧に仕上げることで、年月が経っても建物を守りやすくなります。
下地処理の丁寧さが仕上がりを左右する
まず重要になるのが、塗装前の下地処理です。表面の汚れや古い塗膜をしっかり落としておかないと、塗料が密着しにくくなります。見た目では分かりにくい作業ですが、ここを丁寧に行うことで、塗装のもちが大きく変わってきます。
さらに、細かなひび割れや傷みがあれば、その部分の補修も必要です。下地が整っていないと、どんな塗料を使っても早く劣化が進んでしまうことがあります。
塗料の選定と塗布回数の関係
塗装は、単に塗る回数が多ければ良いというものではありません。適切な工程を守ることが大切です。通常は下塗り、中塗り、上塗りの3工程で仕上げることが多く、それぞれに役割があります。
また、厚く塗りすぎたり、乾燥が不十分なまま次の工程に進んでしまうと、塗膜がうまく固まらずトラブルの原因になります。塗料の特徴に応じて、適した間隔をとりながら塗り重ねていくことが求められます。
季節や気温も耐久性に影響する
施工時期も耐久性を左右する一因です。たとえば、気温が低すぎる時期や湿度が高い日には、塗料の乾燥に時間がかかり、仕上がりが不安定になることがあります。逆に、夏場のように気温が高すぎる日も、表面が急激に乾いて内部にムラが生じやすくなります。
そのため、春や秋のように気候が安定している時期が、比較的作業に適しています。無理にスケジュールを組まず、天候を見ながら進めていく姿勢も、仕上がりの良さにつながると言えます。
塗装の周期を見極めるためのチェックポイント
外壁や屋根の塗装は、決まった年数で一律に行うものではなく、建物の状態に応じて判断することが大切です。とはいえ、具体的にどのような変化に気づけばよいのか分かりにくいと感じる方も多いのではないでしょうか。
チョーキングやひび割れなどの劣化症状
壁を手で触ったとき、白い粉がつくようであれば、塗膜が劣化しているサインです。これはチョーキングと呼ばれる現象で、塗料が紫外線や雨風の影響で分解され、粉状になって表面に現れます。
また、小さなひび割れが見られる場合も注意が必要です。細いひびでも、そこから雨水が入り込むと、建物の内部にまで影響する可能性があります。見た目だけで判断せず、早めの点検が建物全体の保護につながります。
塗膜の剥がれや変色が出ていないか
塗膜が部分的にめくれていたり、色ムラが目立ってきたりしている場合も、劣化が進んでいる状態です。塗料がしっかり密着していれば、このような剥がれ方はしません。特に、日当たりの良い面や風が強く当たる場所ほど、劣化の進行が早くなりやすい傾向があります。
変色については、徐々に進行するため見過ごされがちですが、元の色との違いに気づいたら、塗り替えの目安と考えましょう。
前回の塗装からの経過年数を確認
最後に、いつ塗装したかを思い出してみてください。塗料の種類によって違いはあるものの、一般的にはおおよそ10年前後で塗り替えが必要になることが多いです。前回の使用塗料や施工内容を覚えていない場合は、外壁や屋根の状態と合わせて判断しましょう。
日常生活のなかでは意識する機会が少ないかもしれませんが、定期的に目を向けておくと、急なトラブルを防ぎやすくなります。
ペイントショップ栄和が考える、塗料選びの基準と提案
塗料にはさまざまな種類があり、価格帯や性能も幅広いため、どれを選べば良いのか迷われる方も少なくありません。単に塗料の性能やカタログの数字だけを基にご案内するのではなく、実際の建物の状態やご予算、ご希望を丁寧に伺いながらご提案するように心がけています。
経験と現場対応力による最適な塗料の提案
これまでの経験上、塗料は「長持ちするものを選べば良い」と一概には言えないと感じています。築年数、外壁や屋根の素材、立地環境などによって、塗料の向き不向きがあるためです。施工現場での状況に合わせて、どの塗料が適しているかを見極めるようにしています。
また、塗料メーカーのパンフレットに記載されている特徴はあくまで参考情報として受け取り、実際にその性能が発揮されやすい条件がそろっているかどうかまで考えてご案内しています。
中間業者を介さないことで実現する適正価格
自社で直接施工を行っています。営業と現場が分かれている業者とは違い、最初のお打ち合わせから工事完了まで一貫して対応できるため、情報の食い違いが起きにくいのが特長です。中間マージンが発生しない分、施工に必要な部分にしっかり費用を充てることができ、適正な価格での工事につながっています。
安さだけを重視するのではなく、長く安心して暮らせるよう、バランスを考えて塗装を行うことが大切だと考えています。
必要な工事・不必要な工事の見極めと誠実な説明
塗装のご相談をいただく中で、「本当にこの工事が必要なのか」といった不安を感じていらっしゃる方も多い印象です。そうした場合には、劣化の状態や建物の構造を丁寧に確認したうえで、必要なことと、そうでないことを分けてお伝えしています。
むやみに不安をあおったり、必要以上の工事をおすすめしたりするようなことはせず、施工後も納得していただけるような対応を大切にしています。わからないことや気になる点があれば、遠慮なくご相談いただければと思います。
まとめ
塗装の周期は、使用する塗料の種類や建物の素材、さらには立地や気候など、さまざまな要因によって変わってきます。塗料ごとの特徴を理解したうえで、住まいの状態に合ったタイミングで塗り替えを行うことが、建物を長持ちさせるためには欠かせません。
また、外からは見えにくい下地の状態や過去の施工内容も、塗り替えの判断に関わる重要なポイントです。目に見える劣化のサインがあるかどうかを、日常の中で少し意識するだけでも、適切なメンテナンスにつながります。
ペイントショップ栄和では、経験をもとに建物の状態を丁寧に確認しながら、無理のない施工をご提案しています。直接施工のため、必要な作業を適切な価格で行うことが可能です。過度な提案や不要な工事をすすめることはせず、わかりやすくご説明することを大切にしています。
お気軽にご相談ください。




