塗装予備知識

見積から完成・お支払いまでのチェック法

 

さて、あなたが実際に外壁塗装・屋根塗装・リフォームをしようと思われたら、ご予算に合わせて業者からお見積を取りよせることになりますが、ここでは見積書のチェック法からご契約・着工・そして完成、引き渡しまでについてご説明いたします。

見積書に合わせて、仕様書・調査診断書も必要

建物は人の身体と同じです。人も年齢を重ねるとともに、定期的な健康診断をします。健康診断で発見された病気をよりよい治療法で治療しますよね。建物も同様に定期診断をしなくとも、施工する前には建物の現状を知るために調査診断書が必要不可欠です。そして調査書に基づいて診断をします。調査書・診断などとご説明すると難しそうですが、要するに“今どこがどのような状態なので、どの箇所にどのような工法をします。”といったご説明とご理解していただけたらと思います

ただ見積書の金額だけでは、その内容を理解しにくいと思います。原則的に無料のはずですから、調査・診断書を是非ご請求ください。

 

見積書は全体で・・・

今回は、外壁塗装だけとか、今回は、屋根塗装だけの見積で結構です。“この部分(樋・軒裏・雨戸など)はまだきれいだからいい。”よくこんなお話を耳にします。確かにそれも理解できますが、まずは全体の総額を、見積もりしてもらうことをお勧めいたします。その後でご予算に合わせて、不必要な部分を削除すればいいのです。

例えばこんな経験はありませんか?

部屋全体の掃除をした後で、糸くずひとつ落ちているのが気になってしまう・・・。それと同じで全体がきれいになると今まで気にならなかった点も気になることが多いのです。

外壁塗り替えリフォームはほとんどの場合で足場が必要です。ですから足場が必要な箇所は、その際に一緒にしておくというのも、費の削減にもつながると考えます。

 

見積は工程毎、施工箇所別に

見積の基本は、お客さんが見やすく書くということです。そしてなるべく詳しく書くということです。そこで下記の表をご覧ください。

上記の表は見積書の一部(参考)ですが、施工箇所別、施工内容別に内訳を詳細に表しています。

つまり、“何処に何をどうすれば、どのくらい費用が要ります。”ということを明確にする必要があります。

 

見積の数量と単位

塗り替えの場合、数量を表す単位として、主に㎡(平方メートル)、

m(メートル)、一式、箇所、人工などがあります。

㎡は外壁・屋根などを表しますが、ようするに縦×横の単位です。(1M×1Mの面積)一式ですが、これは一言で言うと“ひとまとめ”という意味です。例えば1㎡当たり単価1,500円の商品があったとします。数量が100㎡などまとまってあれば、150,000円となりますが、10㎡以下くらいになると、金額は15,000円になります。この金額では採算が合わないわけです。

そこで“ひとまとめ”、一式として材料費+人経費を合算し、ひとまとめとした表し方なのです。注意 (少量の割高な材料費+人経費+経費を、ひとまとめに、一式として出さなければならなくなる場合も実際はあります。)

しかし、家全体の塗り替えをする場合は別です。たとえ塀が5㎡位しかなくても、家全体の総額からすれば十分採算が合うわけですから、一式料金にはならないのが通常です。注意(色を替えたり、材料を変えなくてはなら無い場合は、少量の塗料でも一缶購入になり、割高なる場合もあります。

人工というのは、職人の技術料として一人が一日働いて、一人工と言う表し方です。3人が一日働いた場合は、3人工と表します。数量は他にもいろいろな表し方がありますが、一式よりも細かい数量明細で表すことが良心的といえるでしょう。

 

見積書の中の諸経費は・・・

一部の業者では諸経費の項目で利益をあげるという場合もあるようです。諸経費の内容は業者によって異なりますので、一概には言えませんが、通常工事費の5~10%程度です。

 

さあいよいよ契約へ・・・

口約束は、とにかくトラブルのもとです。簡単な工事の場合でも、金額に関わらず、必ず契約書又は、注文書を取り交わすことが大切です。言った言わないのトラブルを、よく耳にすることがありますが、そんなことにはならないよう、工事範囲・金額・支払条件・工期などを明記した契約書(注文書・注文請負書)を取り交わすようにしましょう。

 

着工から完成へ

外壁塗装・屋根塗装・リフォームの工事期間は、家の条件などでまちまちですが、工事期間をきっちりと確認することが必要です。

また工事期間中の注意事項(洗濯・出入りなど)もよく確認しましょう。当然のことですが、着工前には近隣の方に工事のご挨拶(今では、共働きの方が多くなりましたのでチラシなど)をします。

工事期間中にあなたが疑問に思ったことなどはすぐに聞くこと、確認することが大切です。言いにくいとか、任せてあるからとかは禁物です。

最初にお話したとおり、カタログ商品ではありません。職人が現場で作り上げていくものです。あなたとのイメージの違いがある場合もあるはずです。何でも聞いてください。

また、工事内容の変更や追加がある場合も同じです。ただ私、伊藤の経験からお願いしたいことは、あなたが確認したいことや、追加がある場合には現場担当者に聞いて欲しいのです。

「当社を例に出すと、担当職人に伝えて頂くか、そうは言っても、言いづらいわ~。と言うお客様もいるでしょう。伊藤にお任せ頂く工事は、その日の作業内容等を報告したり、お客様の要望をいただく為、塗り替え交換日記をさせていただいております。その交換日記に、要望を明記頂く箇所があり、文章であなたの声を伝えて頂く方法をとっております。」また、追加がある場合には、後精算にせずその度に金額を確認してください。

よく営業担当者と現場担当者(現場監督)が違ってる場合がありますが、私に言わせれば、原則的に見積時から引き渡し、アフターメンテナンスに至るまで同じ人が担当するべきだと考えます。

 

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